用語集

補償流動

補償流動とは、プラスチック射出成形において溶融樹脂を金型キャビティ内に充填する際、キャビティが樹脂で満たされた後も溶融樹脂が数秒間ゆっくりと流動する現象のことです。

補償流動が起こる原因は、成形機のスクリューを前進させて金型内に保圧をかけることにより、金型内に流入した溶融樹脂が冷却・固化する過程で収縮するためです。補償流動の継続時間は、樹脂材料特有の成形収縮率や保圧力により変化します。

「プラスチック金型 修理・メンテナンスナビ」を運営する富山県の金型メーカー三恵金型工業は、樹脂流動解析ソフトウェア「3DTIMON」を用いた流動解析により、ガスだまりが発生しそうな部位やヒートスポットの予測、金型部品・入れ子の強度計算等を行っています。これにより、成形不良の回避はもちろんのこと、金型の長寿命化やメンテナンス工数の低減を図ることができます。

プラスチック金型の改造や更新、あるいは既存型の成形不良にお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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(参考文献)

佐藤勲「射出成形金型内の保圧下における樹脂挙動と成形不良」(『高圧力の科学と技術』Vol.5,No.4,232-237頁、日本高圧力学会、1996)

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jshpreview1992/5/4/5_4_232/_pdf

この記事の執筆者

  • この記事の執筆者
  • 野中啓志(設計課)

    私は兵庫の出身ですが、石川県で新婚生活を始めることになりグループ会社が石川にある、三恵金型工業への就職を決めました。設計に興味はありましたが、未経験。それでも採用し、ゼロから教えてくださった先輩方には感謝しています。設計は実際にやらなければ身につかないので、仕様書に基づく設計は入社直後からやっていました。現在は設計課に籍をおきながら、「多段式射出成形金型」の試作型製作にも関わっています。社運がかかった開発なので、自然と気合が入ります。