用語集

抜き勾配

抜き勾配(英語:draft angle)とは、成形品を離型する方向につける勾配(テーパー)のことです。

抜き勾配が小さすぎると、抵抗が大きく離型性が悪化するため、成形品・金型双方の摩耗や損傷を招きます。キャビティ側の抜き勾配が小さいと型開きの際にキャビとられが発生することがあり、一方コア側の抜き勾配が小さいと成形品がエジェクタピンで無理やり突き出されることになるためエジェクタピンの折れ・損傷につながります。

当然ですが、抜き勾配があまりに大きすぎると成形品の外観が変わってしまうので、適切な抜き勾配を設定することが重要です。

あくまで目安になりますが、
・どうしても抜き勾配を入れたくない(=勾配0°にしたい)という場合も、最低でも0.5°はつける
・キャビティは1∼2°
・コアは0.5~1°
・ボスやリブ形状がある場合は、0.5°
・シボ面は3°以上
というのが適切な抜き勾配になります。

「プラスチック金型 修理・メンテナンスナビ」は、プラスチック金型の修理・メンテナンスをはじめ、洗浄・クリーニング、図面・機構変更を伴う改造・修正、そして設計・製作までワンストップで対応しております。修理・メンテナンスのご依頼は、他社製・海外製のものも含めて年間360型以上お受けしており、ホットランナー金型や多数個取り・共取り型、入れ子点数が100~1,000にも及ぶ複雑形状の金型についても実績がございます。

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この記事の執筆者

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  • 野中啓志(設計課)

    私は兵庫の出身ですが、石川県で新婚生活を始めることになりグループ会社が石川にある、三恵金型工業への就職を決めました。設計に興味はありましたが、未経験。それでも採用し、ゼロから教えてくださった先輩方には感謝しています。設計は実際にやらなければ身につかないので、仕様書に基づく設計は入社直後からやっていました。現在は設計課に籍をおきながら、「多段式射出成形金型」の試作型製作にも関わっています。社運がかかった開発なので、自然と気合が入ります。