用語集

ゲート

ゲート(英語:gate)とは、射出成形機のシリンダーを通して溶融させた樹脂材料を、金型内部に充填するための入口のことです。

ゲートは、プラスチック射出成形において重要な役割を果たし、樹脂材料の流れや充填性、均一性、美観性などに大きな影響を与える要素です。ゲートの形状や位置は、成形品の形状、材料特性、射出成形機の性能などによって決定されます。

ゲート形状の種類は以下の通りです。
・サイドゲート
・サブマリンゲート(トンネルゲート)
・ピンポイントゲート(ピンゲート)

サイドゲートは、文字通り金型の横側から樹脂を充填するゲート方式です。多数の小物部品・高精度部品を一度に成形するのに向いているものの、ゲート跡が残るため、後工程でゲートカット(デゲート)が必要になります。

サブマリンゲートは、サイドゲートの欠点を補完するゲート方式で、金型開閉時にゲート跡が自動で切断されます。ゲートカットが不要なため量産性が高い一方、PC(ポリカーボネート)やフッ素樹脂など流動性が低い樹脂材料は充填効率が悪く、ショートショットになるリスクがあります。

そしてピンポイントゲートは、多数の小物部品を一度に成形するのに向いており且つゲートカットが不要で、いわばサイドゲートとサブマリンゲートのいいとこ取りをしたゲート方式です。ただしサブマリンゲートと同様、ショートショットになるリスクがあるため樹脂材料の選定や成形条件の工夫が必要です。

ゲート方式の選定はもちろん、ゲートのサイズ、位置、数についても適切に設定する必要があり、サイドゲートの場合はゲートカットが必要になるので、いかに効率よく後処理を行うかの検討も重要です。

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この記事の執筆者

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  • 野中啓志(設計課)

    私は兵庫の出身ですが、石川県で新婚生活を始めることになりグループ会社が石川にある、三恵金型工業への就職を決めました。設計に興味はありましたが、未経験。それでも採用し、ゼロから教えてくださった先輩方には感謝しています。設計は実際にやらなければ身につかないので、仕様書に基づく設計は入社直後からやっていました。現在は設計課に籍をおきながら、「多段式射出成形金型」の試作型製作にも関わっています。社運がかかった開発なので、自然と気合が入ります。