用語集
抜き勾配
抜き勾配(英語:draft angle)とは、成形品を離型する方向につける勾配(テーパー)のことです。
抜き勾配が小さすぎると、抵抗が大きく離型性が悪化するため、成形品・金型双方の摩耗や損傷を招きます。キャビティ側の抜き勾配が小さいと型開きの際にキャビとられが発生することがあり、一方コア側の抜き勾配が小さいと成形品がエジェクタピンで無理やり突き出されることになるためエジェクタピンの折れ・損傷につながります。
当然ですが、抜き勾配があまりに大きすぎると成形品の外観が変わってしまうので、適切な抜き勾配を設定することが重要です。
あくまで目安になりますが、
・どうしても抜き勾配を入れたくない(=勾配0°にしたい)という場合も、最低でも0.5°はつける
・キャビティは1∼2°
・コアは0.5~1°
・ボスやリブ形状がある場合は、0.5°
・シボ面は3°以上
というのが適切な抜き勾配になります。
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