用語集

離型性

離型性(英語:mold releasability)とは、樹脂成形品を金型から容易に取り出すことができる性質のことです。離型性は、成形品品質はもちろん、量産性や金型寿命に大きく影響します。

離型性を向上させるためには、樹脂材料と金型との密着性、樹脂材料の粘度、成形収縮率、摩擦係数などを考慮する必要があり、
・コーティング(離型剤の塗布)やポリッシングを施す
・離型性が高い樹脂材料を採用する
・成形条件の見直し
・抜き勾配を大きくする
・アンダーカット対策
などの対策があります。

まず、平滑性を上げるコーティング剤(離型剤)の塗布やポリッシングなどの表面処理を施すことにより、成形品と金型の接触面の摩擦を減らすという方法があります。そして、POM(ポリアセタール樹脂)やMCナイロンなど、自己潤滑性や低摩擦特性に優れ金型に張り付きにくい樹脂材料を選定することも有効な対策です。さらに、射出圧力、射出速度、冷却時間などの成形条件を適切に調整することで、離型性を改善することができます。

離型性を高めるためには、日々のメンテナンスが非常に重要です。金型の定期的なクリーニングやケアを行うことで、金型表面の汚れや損傷を予防し、離型性を維持することができます。

「プラスチック金型 修理・メンテナンスナビ」は、プラスチック金型の修理・メンテナンスをはじめ、洗浄・クリーニング、図面・機構変更を伴う改造・修正、そして設計・製作までワンストップで対応しております。修理・メンテナンスのご依頼は、他社製・海外製のものも含めて年間360型以上お受けしており、ホットランナー金型や多数個取り・共取り型、入れ子点数が100~1,000にも及ぶ複雑形状の金型についても実績がございます。

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この記事の執筆者

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  • 野中啓志(設計課)

    私は兵庫の出身ですが、石川県で新婚生活を始めることになりグループ会社が石川にある、三恵金型工業への就職を決めました。設計に興味はありましたが、未経験。それでも採用し、ゼロから教えてくださった先輩方には感謝しています。設計は実際にやらなければ身につかないので、仕様書に基づく設計は入社直後からやっていました。現在は設計課に籍をおきながら、「多段式射出成形金型」の試作型製作にも関わっています。社運がかかった開発なので、自然と気合が入ります。